海洋ごみ問題に関して感じたこと

山口県北西の日本海側に角島という綺麗で小さい島があります。そこへ行くには角島大橋というテレビCMでもたびたび使われる壮大な橋を渡っていきます。3月下旬にその島へ行く機会がありました。海岸近くに車を止め、綺麗な海岸に降りて行ったまでは良かったのですが、そこにはかなりのプラスチックごみが目立ち、ごみのラベルを見るとハングルや中国語で書かれたものが殆どでした。

さすがに日本海に面しているだけあって韓国や中国からの海洋ごみが漂着するのは理解できるのですが、太平洋岸で生まれ育った私にとっては新たな驚きでした。

2016年に環境省が実施した調査で、海岸で回収されたペットボトルの製造国を見ると、奄美では8割以上が、対馬等では4~6割が外国製(中国・韓国など)だそうです。一方、北海道の根室では外国製が2割以下でほとんどが日本製のペットボトルということのようです。この結果を見ても、海洋ごみの原因を近隣諸国のせいだけにはできないようです。

そこで政府は2019年の6月のG20までに、政府としてプラスチック資源循環戦略を策定し、プラスチック資源循環戦略では、「3R+Renewable」を基本原則とし、さらにレジ袋有料化義務化の施策を盛り込みました。

この戦略展開に当たっての「マイルストーン」は、

①リデュース(Reduce)
• 2030年までに、ワンウェイのプラスチックを累積25%排出抑制

②リユース・リサイクル(Reuse・Recycle)
• 2025年までに、リユース・リサイクル可能なデザインに
• 2030年までに、容器包装の6割をリユース・リサイクル
• 2035年までに、使用済みプラスチックを100%リユース・リサイクル等により、有効利用

③再生利用・バイオマスプラスチック
• 2030年までに、プラスチックの再生利用を倍増
• 2030年までに、バイオマスプラスチックを約200万トン導入

として打ち出しています。

これらを目標とする期限まで達成するにはかなりハードルが高いと思いますが、これらを実現するうえでも、バイオプラスチックの実用化向上と化石燃料由来プラスチックの代替素材の開発は、環境分野を超えたイノベーションを起こす重要な鍵になりそうです。

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