未来はどこまで予測できるのか?
わたくしが会社に入った1992年に、科学雑誌Newtonで2010年の近未来予測という、30年後の日本の社会を予測する特集版が発行されました。
2010年からすでに10年近くが過ぎようとしていますので、未来予測の検証は十分できる時期になったと思いますので、改めてその本を見直してみました。
結論から言いますと、宇宙産業や未来都市計画はまだ夢の先にある感じで、材料開発は若干遅れはあるものの概ね予想通り、社会・環境問題(人口・高齢化・公害)はほぼ的中という印象でした。
これまでわが国はバブル崩壊やリーマンショックを経験してきましたが、夢のある話はもろにそれらに影響を受け、悪いことはむしろ加速してきた感さえあります。
ところで、各企業が未来を予測して企業戦略を決めることは大切なことですが、その未来はどこまで予測可能なのか。
実は、わたくしも特許情報などを使って今後立ち上がる可能性のある用途や研究テーマ等を解析できないかと考え、10年以上前から興味を持って取り組んできました。
その結果、4~5年先までは予測できるのではと考えています。これに関しては、今後学術的な検証も必要となりますが、ある特有の傾向を見て取ることができると予想しています。
開発のスピードが益々速くなりつつある昨今、たった数年先であっても予測の確度を高くできれば、企業にとって大変有益な情報源になるのではと考えています。